同性婚、認めるべき?
──でも「なぜ?」は、人によって全然ちがう。
A ── ふつうの感覚

「同性で暮らす友人を見てると、普通の家族に見えるから。」

B ── 一歩深い

「誰を好きになるかで、人の権利に差をつけるのはおかしいから。」

C ── かなり先を読む

「『平等と人権のため』── ええ、ついでに、決着がつくまで降ろさずにすむ旗もね。」── そこまで計算してる

同じ「賛成」でも、見ている世界はこんなに違う。

そして「平等と人権のため」という言葉は、たいていいちばん深く読む人が考えて、いちばん何も知らない人に向けて作られている。

※この1枚も、立ち止まってもらうために、わざと単純にしてある。「何も知らない人」は悪口ではなく、興味のない話題での私たち全員のこと。「なぜ?」の中身は、この下に ↓
このページは、「読み方」(3つの問い・4つの約束)が前提です。はじめての方は、先にそちらを。
※このテーマは家族や個人の生き方に関わる話です。商売の損得は小さく、代わりに「政治・運動の損得」で読みます。
賛成

「法律で認める」の人は、何を見てる?

同じ「賛成」でも、理由も深さもこんなに違う
① すぐ思う(直感)
② ちょっと考えると
③ かなり先まで読むと
きっかけ 1
身近な経験
自分や周りの体験から
すぐ思う

身近に同性のパートナーと暮らしている友人がいて、普通の家族だ、と感じてきたから。

考えると

自分や周りで、好きな人を選ぶ自由は誰にもある、と実感してきたから。

きっかけ 2
自分の損得
自分が得をするから
すぐ思う

もし自分や家族が同性のパートナーを選んだとき、ちゃんと守られる方が安心だから。

考えると

家族として法的に認められれば、医療や相続や住まいで、自分や家族が困らなくなるから。

きっかけ 3
信じている考え
大事にしている価値観
すぐ思う

誰を好きになるかで、人の権利に差をつけるのはおかしいと思うから。

考えると

家族のかたちは一つではなくて、それぞれの選択を等しく尊重するべきだと思うから。

深く読むと

「入りたい」と望む人が増える制度は、壊れかけているのではなく、信頼されている ── 同性婚は結婚を弱らせるどころか、結婚の値打ちの証明になる。

ただし本当にそうかは専門家でも結論が割れる。深い=正しい、ではない。
きっかけ 4
政治・運動の損得
支持や票の取り合い(※価値観テーマなので商売→政治に読み替え)
考えると

政党や運動にとって、これは「認める」と言うだけで、若い世代から「分かっている側」と見てもらえる議題だから。

深く読むと

「平等」「人権」と言いながら、本当は困っている二人の物語を支持と票に変えたい政治や運動がある。制度が変わらないあいだ、この旗はずっと使える ── 当の二人の暮らしが進まなくても、旗を振る側の支持は積み上がる。

★ いちばん巧妙 ── キレイゴトで本音を包んでいる
見た目は「平等と人権」。中身は、二人の物語を支持に変える側の、旗の維持。反対側にも、向きが逆の同じタイプがいます。
きっかけ 5
自分らしさ・仲間
どんな自分でいたいか
すぐ思う

「多様な人を当たり前に受け入れる人」でありたいから。

考えると

平等や多様さを大事にする仲間と、考えを合わせたいから。

深く読むと

賛成と言えば、今日から「やさしい側」に立てる ── 二人の暮らしは何も変わらなくても、自分の見られ方はすぐ変わる。

きっかけ 6
不安
ばくぜんとした感情
すぐ思う

自分や家族の誰かが、好きな人と一緒にいられない将来が、こわいから。

考えると

人の権利に差がある社会が続く未来が、不安だから。

きっかけ 7
まわりに合わせる
周囲がそうだから
すぐ思う

友人との会話では「もう認めればいいのに」が当たり前で、自分もそのつもりで話してきたから。

考えると

「日本は遅れてる」の輪のなかで、「急がない人の理由も聞きたい」とは言いにくい。言わずにうなずく自分も、その空気を作っている一人。

反対

「反対」の人は、何を見てる?

同じ「反対」でも、理由も深さもこんなに違う ── 賛成側とまったく同じ目で見ます
① すぐ思う(直感)
② ちょっと考えると
③ かなり先まで読むと
きっかけ 1
身近な経験
自分や周りの体験から
すぐ思う

身近で家族の伝統的なかたちを大切にしてきた経験があって、急な変化に戸惑うから。

考えると

自分が育った社会のルールが、急に変わるのは違和感がある、と感じてきたから。

きっかけ 2
自分の損得
自分が損をするから
すぐ思う

自分の暮らしに直接関わらないので、急いで法律を変える必要を感じないから。

考えると

制度が変わると、家族や相続のルールも変わって、自分の周りで手続きの混乱が出ると思うから。

きっかけ 3
信じている考え
大事にしている価値観
すぐ思う

結婚は男性と女性のかたちで続いてきたから、それを変えるのには重さが必要だと思うから。

考えると

家族の意味や、伝統や信仰の考えを、軽く扱うべきではないと思うから。

深く読むと

結婚の決まりは、長い時間をかけて角が取れてきた石垣のようなもの。一つ動かすだけのつもりでも、どこに力がかかっていたかは、動かしてみるまで分からない。

ただし本当にそうなるかは専門家でも結論が割れる。深い=正しい、ではない。
きっかけ 4
政治・運動の損得
支持や票の取り合い(※価値観テーマなので商売→政治に読み替え)
考えると

政党や運動にとって、これは「守る」と言い続けるだけで、変化を不安に思う層から「止めてくれる側」と認めてもらえる議題だから。

深く読むと

「伝統」「信仰」「家族」と言いながら、本当は「守る側」の物語で保守の票を束ねたい政治や運動がある。攻められているあいだは旗を降ろさなくていい ── 守りの旗も、決着がつかないほど長く使える。

★ いちばん巧妙 ── キレイゴトで本音を包んでいる
見た目は「伝統と家族」。中身は、守る物語で票を束ねる側の、旗の維持。賛成側にも、向きが逆の同じタイプがいます。
きっかけ 5
自分らしさ・仲間
どんな自分でいたいか
すぐ思う

「日本の伝統を大事にする人」でありたいから。

考えると

家族や信仰を大事にする仲間と、考えを合わせたいから。

深く読むと

反対と言えば、「流行に流されない側」に立てる ── 信仰や家族への思いより先に、その立ち姿のほうが仲間に伝わる。

きっかけ 6
不安
ばくぜんとした感情
すぐ思う

家族や社会の基本が、急に変わっていくのが、こわいから。※「不安だから動きたい」という感情のかたちは、賛成側とまったく同じ。向きが違うだけ。

考えると

子どもに「家族とは」をどう話せばいいのか、自分の中の説明が追いつかなくなる気がして、不安だから。

きっかけ 7
まわりに合わせる
周囲がそうだから
すぐ思う

家族や昔からの仲間うちでは「急に変えなくても」が普通の感覚で、自分もそのなかで話してきたから。

考えると

親しい集まりで「結婚はやっぱり男女のもの」と空気がそろうとき、「認めてもいいんじゃない」とは言い出しにくい。合わせてうなずく自分も、その空気の一部。